「海と山と季節の中で」
令和三年七夕月(たなばたづき)の二十四日
山義の食材コンシェルジュ兼ブログ編集長です。
季節の食材のあれやこれやミニ知識をプロの目線でご紹介いたします。
暑い、厚い、熱い。よく中学生のころ、国語の試験に出ていた問題ですよね!
ちなみに、「暑い」は体に不快を覚えるほどの高温を表す言葉で、「熱い」は
手で触ることができないほど物の温度が高いときに使います。だから、今日は、
本当に暑い一日ですね!
それでは、本番にはいります。
「よ~い!カット!」
わたくし、生まれも育ちも富山県富山湾です。深海で産湯を使い、性は(ゲ)、名も(ゲ)、人呼んで”幻の魚、ゲンゲ”と発します。以後、見苦しき面体、お見知りおかれまして恐惶万端引き立てて、よろしく、おたのみ申します。
ご存知の通り、「男はつらいよ」、フーテンの寅さんの例の口上をアレンジしてみました。
ゲンゲは水深200メートル以深に棲む深海魚で、全身がヌルヌルとした分厚いゼラチン質で覆われているんです。目がギョロリとして不気味ですよね!グロテスクな顔つきも災いして、「下の下(げのげ)」と呼ばれていたほど雑魚扱いを受けていたんですよ。
また、非常に多くの水分を含んでいるため劣化が早くすぐに生臭くなるため、扱いに困る魚だったそうです!ところが、近年になって、流通が発達したおかげでその名も全国に知れ渡り、いつしか、「下の下」が滅多に出逢うことのできない幻の魚=「幻魚(げんげ)」と呼ばれるようになったそうです。めでたし、めでたし。
次回の第2章では、引き続きあなたの知らない不思議な魚、「幻魚」の世界へあなたをお連れいたしましょう!富山湾っていうのは本当におもしろいもんですね!
それでは、次回まで「おいしく!たのしく!よろしく!」
食材コンシェルジュ兼ブログ編集長
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